日本でjcss校正の必要性が高まってきた理由

世界の品質管理をリードしているのがアメリカです

近年日本でもjcss校正の必要性が高まってきています。それはいったいどのような理由によるものなのでしょうか。一つにはそれはjcss校正の世界標準に日本の標準も合わせなければならないということです。それではどこがその元祖なのでしょうか。それは世界をリードしている地球の裏側にあるアメリカというところです。その昔トータルクオリティコントロールという品質管理システムが確立されたのも、実はこのアメリカです。トータルクオリティコントロールは省略形でTQCと呼ばれるのが普通でした。この画期的なTQC品質管理システムは、その後ISO品質管理システムに取って代わられました。ISOとは国際標準化機構の英語の略号です。その本部はスイスのジュネーブにあります。ISOはスイスのジュネーブにある非営利団体ですが、世界の品質管理の中心的役割を担っています。

キャリブレーションとは計測のことを示します

jcssはJapanCalibrationServiceSystemの略号です。キャリブレーションとは計測のことを示します。つまりjcssは計量法に基づく日本の校正事業者登録ということになります。日本でそれを管理している頂点が日本の経済産業省と経済産業省の独立行政法人である製品評価技術基盤機構です。製品評価技術基盤機構は英語の略語がNITEとなっています。そしてその校正技術の中心は、ISO国際規格です。ちょっと定義が難しいのですがjcss校正とはISO国際規格に準拠した不確かさの保証を計量行政から得るということです。そのために必要なのがjcss校正の認定を受けたjcss認定事業団に測定に計測器の校正を依頼して最終的にはjcssの校正証明書を得る必要があるということです。つまり一民間企業ではこの校正作業はできないということになってしまいます。

世界で使われるISOの品質管理手法

さて日本でjcss校正の必要性が高まってきた理由に戻りますが、それはISO国際標準化機構の提唱する品質管理手法が世界で広く使われていることが大きな理由です。それで日本でもISOが提唱する品質管理手法を使う必要性が高まってきたというのが正直なところです。ISO品質管理で一番重視されるのがトレーサビリティです。品質管理のトレーサビリティはとても難しい言葉ですが、それは具体的には、その計測器の品質を国家が保有する標準器に遡って検証できるようにしておくことが大切だということです。例えば長さを測る計測器ではメートル原器に遡ってその精度が確かめられるということなのです。そして重さを測る計測器ではキログラム原器に遡ってその精度が確かめられるということです。